Travel to Arizona 18.

『ゴルフショップオカムラのピンUSA本社取材旅行記 その18』

【ブログの閲覧数が一気に上昇】
ホテルのバーで沈没した数時間後。ピン本社研修2日目のスタートです。
「そういえばブログの閲覧数を確認してなかったな」と思い、
眠い目をこすりこすりアクセスログを見てみると…

ご覧の通り、凄まじい伸び率!やはり皆さん注目してくれていたんですね。
アメリカ滞在中にサイトを更新するのはハードすぎるだろうと思い、
当初は取材に徹する予定でした。

が、土壇場で「やはり現地から勢いのある情報を伝えたい!」と予定を変更。
写真メインの記事でもいいから載せよう!と毎日ブログを更新することに。
なかなか大変でしたが、頑張った甲斐があったなと思えた瞬間でした。

ちなみにこの時点で外はこんな感じ。真っ暗です(笑)。
朝の4時とかそのくらいだったかと思います。

ブログの更新を終え、ロビーに下りていっても誰もいません(^_^;)
それでも…

辛抱強く待っているとちらほら皆さん下りてきて…

ピン本社へ向けて出発!!
この日は朝食をピン本社で食べる予定だったため早朝移動となりました。




【この日のメインイベントに向け、準備は万端!】
というわけで、無事にピン本社に到着。

ご覧の通り、まだ外は薄暗いですが…

この美しい朝焼けを見ると身が引き締まります!!
本当にアメリカはどこに行っても空が広かったですね。

さて、この日の午前中は今回の出張のメインイベントと言える、
ピン本社役員への質疑応答(ラウンドテーブル)があります。
わざわざアンケートを開催してまで質問を募ったのはこの時のためです。

「このためにここに来たんだよ」とでも言いたげな社長の顔。
そうですね。日本のピンファンの生の声を伝えずして帰るわけにはいきません。

お客様から頂いた大量の質問は重複するものをまとめ、
社長&管理人で打ち合わせして内容・文言をコンパクトにしました。
(それでも実際にはこの用紙の3倍くらい質問することになりましたが)

だんだん慣れてきたアメリカンな食事も…

ささっと済ませて、準備は万端!まずはプレゼン開始を待ち受けます。




【ツアー部門独自の活動理念とは?】
ツアー部門のプレゼンは理念・契約選手紹介・展望、といった流れでした。
ちなみにここでいう「理念」はピンの会社としての理念とは別に提唱している、
ツアー部門としての活動理念※1だそうです。

その内容は、

 「世界的にピンのブランド認知度を高めること」
 「商品力の証明をすること」
 「売上アップのサポートをすること」


となっており、これらの目標を

 「ピンの契約プロやジュニアゴルファー、
 アマチュアゴルファーのサポートをすることで達成すること」


と条件付けされているものでした。

最初はごく当たり前の理念のように思えたそうですが、
実際この理念に沿って活動してみると、
予想していたより遥かに多くの「気付き」があったそうです。

考えてみると、この理念に沿って活動を行うということは、
結果的に契約プロやアマチュア・ジュニアゴルファーに手厚いサポートをする、
ということに繋がりますね。ただ会社の知名度を上げようとするのではなく、
人の役に立つことで目標を達成しようとしたことが、
多くの気付きを得られた理由なのかもしれません。

そして、この活動理念に基づいて目指す6つのゴールがこちら。

 「土日のPGA、欧州ツアーTV放送でブランド露出度トップ5を堅持」
 「各国の大会で優勝できる選手の育成」
 「グローバルな規模でピンの存在感を高める」
 「新商品の使用率を100%にする」
 「ブランドを広めるアンバサダー(親善大使)の育成」
 「継続的な改善」


この中でも管理人は特に「新商品使用率100%を目指す」という点に惹かれました。
なぜなら、ピンは契約プロに最新モデルを使うよう強制「していない」からです。
つまり…

 「新商品使用率を100%にするには、
  ピンの全契約プロが認めるほど素晴らしいクラブでなければならない」


ということなんです。これは大変高いハードルだと思います。
ただ、こうやって自らに高いハードルを課すのは実にピンらしいとも思います。
「良いものであれば選手は使ってくれる」という自信・自負があるのでしょう。




【代表的な契約選手の紹介】
続いては代表的な契約選手の紹介です。
今では日本でも有名なプロが多くなりましたが念のためおさらいしてみましょう。

まずはババさんことババ・ワトソン。
ご覧の通り、小さい頃からずっとピンのクラブを使っているそうです。
これは子供用の左利きクラブが少なかったということもありますが、
本人自身も大変気に入っていたそうです。

ちなみにワトソンは子供の頃からですが、ピン契約のプロは大学時代にピンに触れ、
そのままずっと愛用し続けている人が多いとのことでした。


続いてビリー・ホーシェル。
昨年(2014年)後半の猛烈なスパートでPGA年間王者に輝き、
3週間で15億円を稼ぎ出したシンデレラボーイです。

彼は2010年デビューなんですが怪我で殆ど参戦できておらず、
実質PGAツアーでは2年しか活動していません。大変にストイックな人らしく、
こちらに彼の人となりを表すとてもいい記事が掲載されています。


そしてハンター・メイハン。
優勝賞金1億円の大会で単独首位を確保していながら、
妻の出産立会いを理由に試合を棄権し日本でも話題になりました。
彼はオクラホマ大学入学後ずっとピンのクラブを使い続けているようです。



ババさんとも仲が良いらしく「ゴルフボーイズ」の名義でCDも出しています。
この曲のメイハンパートがなかなかの爆笑ものですので、皆さんぜひご覧ください。




みんなのチョイワル親父、ヒメネスです。
彼はピンのスタッフの中でも愛されているらしく、

こんな写真まで見せてくれました(笑)。



こちらはヒメネスの特徴的なストレッチを取り上げたムービー。
ピン公式なんですが、う〜ん、面白そうです(笑)。



続いてリー・ウエストウッド。
初めて知りましたが、彼がゴルフを始めたのは13歳だそうです。
幼少の頃からゴルフに慣れ親しんできたプロが多い中、
彼は例外的にゴルフを始めたのが遅かったとのこと。

にも関わらず、ゴルフを始めて4年後にはアマチュアのトーナメントで
優勝してしまうなど並々ならぬ才能の持ち主だったようです。



そしてこちらは世界ゴルフランキングでトップ100に入っている契約プロの一覧。
女性陣は国際色豊かな感じですが、男性陣はほぼいつものメンバーといった感じ。
しかし、51歳でありながら39位に入っているヒメネスはとんでもないですね…(^_^;)




【ツアープロの間で最新クラブはどのように評価されているか】
ちなみにツアープロの間でもG30シリーズは高い評価を得ているらしく、

契約プロの82%がG30ドライバーに移行しています。その結果、

 「ホーシェルは全米プロで12.3ヤード平均飛距離がアップ」
 「ババ・ワトソンは平均飛距離10ヤードアップ」
 「ハンター・メイハンは6ヤード平均飛距離アップ」
 「アザハラ・ムニョスは12ヤード平均飛距離がアップ」


といった明確な数値的向上も見られたとのこと。

言われて気付きましたが、確かにドライバーは一気に旧モデル使用者が減りましたね。
単純に飛距離が伸びるというメリットも大きいでしょうが、
全体的な完成度の高さという点でG30ドライバーは素晴らしいと思います。


続いてこちらは2015年1月時点のLPGAツアーにおけるピンクラブ使用数。
ツアーに参加しているピン契約プロは13人ですが、
ピンのドライバーはなんと30本も使用されています。

つまり17人が契約外(契約が無いプロもいますが)であるにもかかわらず、
「ピンのクラブは性能がいいから」と考えバッグに入れている
わけです。
それだけプロの間で認められているということですね。
このことを「我々の誇りである」とピン本社の方は話していました。


こちらはツアー部門のスタッフが大事にしているという一節。

 「自分が契約『できなかった』選手によるダメージからは回復できても、
  誤って高い値段で契約してしまった選手によるダメージからは回復できない」


これは「マネー・ボール」という映画で有名になったメジャーリーグのGM、
ビリー・ビーン氏の著書からとられた一節です。

ピンのツアー部門ではこれを自分たちに当てはめて、

 「背伸びして高い契約金で契約することは(会社にとって)プラスにならない」
 「ピンの価値観にあった選手かどうかを判断して契約する」


と決めているそうです。

堅実第一と言いましょうか、これもまたピンらしい考え方だなと思います。
ピンの契約プロはタイトリストなどと比べて数は多くないのですが、
試合になると上位に来るケースが多く、テレビへの露出度も高いそうです。
確かに、メジャーでもよく優勝争いをしているイメージがありますね。

この話をしながら、

 「このことは我々が選んだプロ達の素晴らしさを表していると思います」

と誇らしげに話していたのが印象的でした。


さて、続いては日本ツアーでの展開についてですが、
女子ツアーでは一定の結果が得られたため徐々に男子プロも増やしていくとのこと。

また女子プロの中では特に鈴木愛プロに期待しているらしく、
「今のゴールは何?」といった質問に「日本でナンバーワンになること」
という(堂々とした)回答が返ってきて感銘を受けたそうです。

同時に現在はジュニア中心にモニターという形で育成を進めているらしく、
ゆくゆくは日本でも生粋のピン育ちなプロが誕生するかもしれません。

ツアー部門のプレゼンテーションはここまででしたが、
話を聞いている限り、ピンは水面下で動くのが得意なように思えます。
派手に顧客の目を引くことで一過性の結果を出すのではなく、
着実に結果を求める姿勢にピンらしさを感じとることができました。

こういった姿勢は我々ショップの人間としてはとても安心しますし、
ピンのクラブを使っている一ゴルファーとしても安心するものがありましたね。




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