Extra Story 07.

ピン・カーステン1。

カーステン1の名は『 世界初のステンレス鋳造キャビティアイアン 』
という肩書きをもって語られることが非常に多いですね。
このアイアンの設計思想は実にシンプルで、
「技術を磨くのではなく、クラブをやさしくする」というものでした。

『体をクラブに』合わせるのではなく、『クラブを体に』合わせる。
カーステンならではの合理的な思想のもと、開発は進められていきました。
その結果完成したのは、バックフェースに大きな凹みが開けられた奇異なデザイン。

パターのトゥ・ヒールバランス理論をアイアンに応用したわけですが、
当時はマッスルバック全盛の時代です。反発も強かったことでしょう。
しかしその打ちやすさは瞬く間にユーザーのハートを掴み、大ヒット。(※1)
大手メーカーもこぞってカーステンのデザインに追従することになりました。

またピンの最大の特徴と言っても過言ではない「カラーコードシステム」や、
軽量スチールシャフト、周辺に重量配分することにより低重心化を図るなど、
ピンの中核に位置する技術の殆どはこの時代で完成してしまいます。
いかにカーステンの技術が先を見据えたものだったかが伺われますね。

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